クラシックとオーディオの日々

毎日聴いている音楽の記録です。

カプソンのシベリウス、バーバーのヴァイオリン協奏曲

今晩はルノー・カプソンのヴァイオリン、ダニエル・ハーディングとスイス・ロマンド管弦楽団によるシベリウスとバーバーのヴァイオリン協奏曲を聴きます。
ついこの間リヒャルト・シュトラウスの素晴らしいヴァイオリンコンチェルトを聞いたばかりですが、本当にびっくりするくらいの間隔でリリースしますねぇ.こういう超天才は私たちの想像を超えた力を持っているとしか思えません。とは言っても録音は2020年11月なので結構前ですね.今度はレーベルもグラモフォンではなくエラートなので、音色もだいぶ違います.こちらの録音の方が直接的というか、オンマイクかな。そして一昨日聴いたエーテボリ交響楽団シベリウスサウンドとも全く違います。こちらはフィンランドの寒さよりももう少し暖かさを感じる録音。
シベリウスは冒頭から完璧な音色とテクニックで聴かせますが、この曲の持つ凄みというか、深みというのがあまりにさらっと弾いてしまうのでやや物足りないところ。これは贅沢です。あまり余計なこと考えないので、この音色とテクニックを楽しみましょう。これは2楽章、3楽章と進んでも同様で、本当に気持ち良くなるほどのテクニックと完璧な音程、音色。磨き上げられたヴァイオリンかな。今日はちょっと趣向を変えてバックロードホーンとティアックのアンプで聞いているのもあるかも。 分解能は素晴らしく、すべてのオーケストラの音色を再現してくれます。3楽章では特にこの作品の持つ技術的な高い難易度が、こともなげにクリアされていくのに唖然としますね。それがこの曲の持つ底知れぬ深さを逆に浅く見せている、と言ったら言い過ぎかも知れないけれど・・・昔々のヌブーとかで刷り込まれてしまった耳には、やや物足りなく感じる部分とヴァイオリンとオケによる完璧なサウンドの快感と、両方を感じるのでした。
バーバーはシベリウスに比べると聴く機会の少ない曲ですが、こうやってじっくり聴くといいですね!すごく好みで今まで通り過ぎてきたのを後悔。第1楽章は映画音楽のように甘美で抒情的な旋律、そしてオーケストレーションアメリカ的。こちらの方がカプソン、ハーディングには合いますね。艶やか優美な音色が素晴らしい。オーケストラもうまくて、オケとソリストの細やかな対話もとても親密。それにしても、今のスイス・ロマンド管弦楽団は普通のオケになったなぁ・・・。アンセルメ時代の木管、特にオーボエなんかチャルメラみたいな音で、それはそれで個性があって好きだったんですが。フルートもものすごいいい音がしてた・・・アンセルメ・・・遠い目・・・。
第2楽章も抒情的な弦に乗って美しいオーボエクラリネット、ホルンなどの 前奏の後の優美なカプソンのヴァイオリンの音色はこの曲にふさわしいかな、ちょっとフランスの香りがするのはカプソンだからか、スイス・ロマンドだから、気のせいか。オケとソロの絡み合いが絶品。ノスタルジックな気分に浸れる楽章。
第3楽章、ティンパにから始まりヴァイオリンの無窮動。完璧。オケもかなり難しそうですが、どちらも難なく弾いていますね。この曲は書かれた当時演奏不可能と言われてつっかえされたみたいだけど、現代の演奏家にとっては弾けて当然なのかも知れません。フィナーレはオケのテュッティと共にかっこいい!痛快です。